「若さ、富、社会的地位、真面目な信仰心を持つ青年の運命は?」
2026.3.6 伝道師 青木宗達
新約聖書 ルカによる福音書18章22節
イエスは(その議員に)言われた。「あなたに欠けているものがまだ1つある。 持っている物をすべて売り払い、貧しい人々に分けてやりなさい。そうすれば、天に宝を積むことになる。それから私に従いなさい。
(協会共同訳聖書)
わたしたちの父なる神と、主イエス・キリストからの恵みと平安が、あなたがたにありますように。
今日あたえられました聖句は、協会共同訳聖書「金持ちの議員」と小見出しがついている箇所です。
ルカによる福音書18章に登場する一人の人物。
この場面は、「マタイによる福音書」や「マルコによる福音書」にも、同じように記述されています。
彼は、若くして富と高い地位を築き上げたエリート指導者でした。
新約聖書の原文ギリシャ語では「ἄρχωνアルコーン」と呼ばれ、それぞれの福音書を見ると、別角度から彼の姿を浮き彫りにさせています。
これが、共観福音書から読み解き観察できる「わたしたちに与えてくださる表現の豊かさ」だと思います。
「永遠の命を得るには」と真剣に問う彼に、イエス様は「持っている物をすべて売り払い、私に従いなさい」と告げます。
彼は深く悲しみ、立ち去りました。
彼にとって富は神様以上に自分を守る「鎧」であり、それを手放す「明け渡し」の心が欠けていたのです。
この御言葉を読むたび、私は胸をえぐられるような痛みを覚えます。
なぜなら、かつての私自身がまさにこの青年と同じだったからです。
「この世は金や物質がすべてだ」
という価値観に支配され、高級外車に乗り、一流ブランド品で身を装い、派手な交遊関係を誇示していました。
目に見える財産で己の価値を証明しようと「傲慢の塔」を築き、それが自分を守る絶対的な安全基地だと信じ込んで、ギュッと握りしめていたのです。
自分の力で築き上げたその虚飾の鎧を脱ぎ捨てるのは、本当に恐ろしいことでした。
しかし、絶望と苦悩の底で私がその小さな宝から手を離したとき、イエス様は十字架の愛に満ちた大きな手で、私を力強く握り返してくださいました。
人間の力では決して自分を救えませんが、「神にはできる」のです。
すべてを委ねて従う歩みの中にこそ、決して奪われない本当の「天の宝」があるのです。
今日も、この世の価値にとらわれず、イエス様を仰ぎ見て歩みたいと願います。
共に歩んでまいりましょう。
お祈りいたします。
天の父なる神様。
わたしたちが握りしめているこの世の価値観を手放し、あなたの恵みだけを信頼して歩めるよう導いてください。
わたしたちの価値は、イエス様の恵みと愛による十字架だけと告白させてください。
この祈りをイエス様の御名によってお捧げいたします。
アーメン。












